クマムシさんのほっこり出会い旅・イン・セルビア
ぼく、この前セルビアに一人旅に行ったんだ。
セルビア、とっても人情があっていいところだったよ。
というわけで、クマムシさんのセルビア旅行紀はじまりはじまり〜♪
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とんでベオグラード〜♪
ネオンで揺れるバラード〜♬
かけおちしたの あなたと〜♩
というわけで、セルビアの首都ベオグラードにやってきたよ。
素朴な味わいの街だねー。
ベオグラードの街を、てくてくまむし。
セルビアで日本をはっけん。
てくてく、てくてく、てくてくまむし。
おばさん「アンタ、どこから来たんだい?」
おやっ。売店の前で、セルビアのおばさんから話しかけられたよ。
クマムシさん「出身は日本だよ」
おばさん「なんでまたセルビアに?」
クマムシさん「フィーリング♪」
おばさん「よしっ。ごはん一緒に食べよう!」
クマムシさん「うん♪」
会話開始から30秒で、何の脈絡もなく現地のおばさんと一緒に食事に行くことになったよ♪
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おばさんにレストランにつれてきてもらったよ。
セルビアのローカルフードが食べられるんだって♪
まわりのお客さんどうしも、みんな地元の顔見知りみたい。
おばさん「あなた、何が食べたい?」
クマムシさん「セルビアっぽいもの♪」
おばさん「まかせといて!」
クマムシさん「たのしみ〜♬」
おばさん「ところであなた、何?」
クマムシさん「ぼく、クマムシさんだよ」
おばさん「・・・んあ??? Kuma...なに?」
クマムシさん「ク・マ・ム・シ・さ・ん。そのへんのコケにいて、乾燥しても死なないんだ。」
おばさん「ふうん。よくわかんないけど、まあいいや」
クマムシさん「うん」
おばさん「それじゃ、まずはカンパイ!」
クマムシさん「わーいビールだー♬」
おばさん「じゃんじゃんいっちゃいなさい」
クマムシさん「ごくごくまむし」
おばさん「前菜はいつもこれを食べるのよ」
クマムシさん「もぐもぐ。あっさりしてるね♪」
おばさん「メインディッシュがきたよ」
クマムシさん「うわ〜超ニクニクしてる!しかも巨大!(注:30cmソーセージがうしろに隠れてるよ)」
おばさん「これミックスグリルね。セルビア人みんな食べるね」
クマムシさん「だからみんな体が大きいんだねー」
ぱくぱく、
ぱくぱく、
ぱくぱくまむし。
これ、食べても全然減らないんですけど・・・。
おばさん「あ、そうそう。あなたの隣にいるの、うちの弟よ」
クマムシさん「どうりで同じテーブルに座ってると思ったよ」
おじさん「きみ、日本から来たんだって?」
クマムシさん「うん。日本出身」
おじさん「日本、か・・・」
クマムシさん「日本がどうかしたの?」
おじさん「実はね、私は昔、ある日本人女性に恋をしたんだ。1972年。ミュンヘンで彼女に出会った」
クマムシさん「へぇ〜(ぱくぱく)」
おじさん「私はハンドボールの代表チームにいてね。彼女は通訳だった」
クマムシさん「え?もしかしてオリンピック??」
おじさん「そう。チームで私がもっとも英語が堪能だったから、彼女とおしゃべりをしたんだ」
クマムシさん「うん」
おじさん「離れてからも彼女のことが好きでたまらなくてね。3年間、ずっとラブレターを送り続けたんだよ」
クマムシさん「純愛だね〜・・・」
おじさん「でも結局、彼女と結ばれることはなかった。ほろ苦い想い出さ・・・」
クマムシさん「そうだったんだね」
おじさん「でも、あれから40年が経ったけど、日本のことを聞くたびに彼女のことを思い出すんだよ」
クマムシさん「ちょっと切ないけど、イイ話聞いちゃったよ、おじさん」
おじさん「んん」
クマムシさん「お話を聞きながら食べてたら、おなかいっぱいになっちゃった」
おばさん「ここはおごりよ。私たちが払うから心配しないでね」
クマムシさん「えー悪いよー」
おばさん「いいのよっ、私が誘ったんだから!」
クマムシさん「でも〜」
おばさん「セルビアは日本にたくさん助けられたから、いいのよ」
おじさん「そうだよ。日本は我々にバスを無償でたくさん提供してくれたんだ」
クマムシさん「そうなんだ。でも、日本の震災のときにセルビアもたくさん援助してくれたよ」
おばさん「まあまあ。あなたはゲストだから気にしない気にしない!」
クマムシさん「うん。じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうね♬ ごちそうさま」
おばさん「それじゃ、気をつけてね」
クマムシさん「おばさん、おじさん、ありがとう〜」
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セルビアの人って、温かいなぁ〜。
とてもほっこりした時間を過ごしたよ。
こんな出会いがあるなんて、長生きはするモノだね♪
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っていうか、あとで調べたらおじさんはミュンヘンオリンピックで代表チームのエースとして金メダルをとっていたことが判明。
全然そんな話もしなかったし、なんて謙虚な人なんだろう・・・。
二度感動しちゃったよ。